突板で製造する框組扉

框組扉(かまちぐみとびら)の製造には幾つかの方法がありますが、一般的な手法は写真の通り、主に4本のフレーム部(又は枠材)と1枚の中板部(又は鏡板)で構成されています。

この場合のフレーム部は天然木無垢材、※1中板部にはMDFやパーチクルボード等と天然木突板とを組み合わせた化粧合板を用います。

古くから利用されてきた非常に堅牢な構造である反面、「天然木無垢材は日本国内において安定的に流通している樹種が少ない」という弱点がありました。

さらにいえば、例え目的の樹種が少量流通していたとて、狙い通りの木目構成なのか、狂いが無い様適切に乾燥された材なのかどうかは別の話です。

一方、昨今のキッチンを含むインテリアデザインは多様化しており、デザイナーや施主様の色(C)・素材(M)・仕上げ(F)における要望は非常に多岐に亘ります。

 

一定の周期で変わり続けるインテリアのCMFトレンドですが、天然木無垢材の日本国内における安定供給体制はそれに追いつける状況ではないのです。

※1昔は中板部も天然木無垢材を用いることが一般的でしたが、当時とはキッチンのデザインが大きく変わり、現代の非常に柔軟なキッチンデザインにおいて天然木無垢材の特徴である膨張収縮が許容できなくなってしまった為。

旧来の框組扉